風テラスでは、大学生・院生のインターン、及び社会人ボランティアの募集を行っております。

私たちは、風俗の世界で働く女性の方々が、現在抱えている悩みや困難(借金、離婚、障害、病気、介護、育児、DVなどの問題)を、風俗で働いているという事実を隠さずに、安心して相談できる機会を作ることを目的にしています。

弁護士とソーシャルワーカーの協働による相談支援を通して、世間から見えづらく、他者や制度とつながりづらい風俗の世界で働いている女性たちが、必要に応じて適切な支援につながることのできる仕組みを作ることを目指しています。日々の法律・福祉相談の現場で一緒に働いてくださる方からのご応募、お待ちしております。

募集対象                                    

風テラスの活動、司法と福祉の連携、夜の世界の課題解決、論文執筆・研究に関心のある、

1.弁護士志望者(大学生、院生、法科大学院生など)
2.ソーシャルワーカー志望者(大学生、院生など)
3.大学生・院生(卒論・修論・博論等の執筆を考えている方)
4.専門職(現職の社会福祉士・精神保健福祉士・保健師など)

業務内容                                    

1.相談の受付業務(インテーク)

相談者がどのような相談内容を抱えていて、その主訴の背景にある問題は何かを明らかにするために、情報の聞き取り・情報提供を行う

<受付対応と情報提供>

公式サイト・メール・LINE・ツイッター・インスタ等の窓口に寄せられた相談を受け付けて、情報の聞き取り・課題の整理(主訴と現状の確認)・基本的な情報提供(行政の窓口・制度の紹介)を行う

<相談予約>

弁護士とソーシャルワーカーの相談員による対応(対面もしくはオンライン)が必要だと判断した場合、相談者と日時を調整して、相談予約を取る。

2.毎回の相談会の補助業務(アシスタント)

【開催準備】相談記録の準備、オンライン相談で使用するLINEグループの作成、キャンセル待ち相談者の調整など

3.広報・企画業務

【広報・寄付関連】寄付者の方々への毎月の活動報告の作成、コラムの執筆、Twitterでの情報発信・更新業務

(例)2021年7~8月の活動報告ヒメヨミのコラム

【イベント・研修】イベントや研修の企画・運営業務

【定例会への参加】隔月で開催されている相談員の定例会への参加、業務に対する改善案や、風テラスの認知度向上・相談者へのアプローチを増やすための企画の提案など

【食料支援】生活に困っている女性・子どもに対する食料支援(フードバンクとの連絡、食品の発送業務など)

募集期間・人数・勤務条件                                    

●募集期間・・・常時

●募集人数・・・1~2名

*業務は原則として全てリモートワークになるため、全国からご応募可能です。

●勤務時間・・・週1日から勤務可能。日数・時間帯は応相談。勤務期間は、最低3か月~から。

●資格・必要なスキル・・・資格・学歴は不問。PCとスマホ、SNSの基本操作ができること。日常的にSNSを使っており、操作・運用に慣れている方。エクセル、ワードの基本的スキルが備わっている方。

⇒法律や福祉の知識は不問ですが、法学部の学生や法科大学院生、福祉系学部の学生・院生を歓迎します。

●給与

原則無償。ただし、決まった日時の時間拘束を伴う業務は有償(時給1,100円)。

(例)オンライン相談会の補助業務(2時間拘束)、オンラインイベントの司会業務(2~3時間拘束)など

インターンとして働くメリット                             

【メリット①】風俗で働く女性たちを支援する現場の最前線で、弁護士・ソーシャルワーカーと一緒に仕事をしながら、対人援助及び法律・福祉制度に関する具体的かつ実践的な知識を学ぶことができる

⇒弁護士やソーシャルワーカーの相談員と一緒に働くこと=実務の様子を見ることで、対人援助及び法律・福祉制度に関する具体的かつ実践的な知識を学ぶことができる。また将来のキャリアプランやビジョンを考える機会を得ることができます。

【メリット②】風テラス発起人の坂爪と一緒に社会に対する情報発信や政策提言、出版やイベントの企画運営に関わることで、NPOの立場からソーシャルアクションなどのスキルを学ぶことができる

相談員からのメッセージ

●三上早紀(弁護士)

こんにちは!相談員で弁護士の三上早紀です。

困ったときの相談窓口はたくさんあります。「いつでも」「だれでも」「無料で」といった謳い文句の窓口もあって、一見するととても相談しやすそうです。しかし、風俗業界に身をおく方々は「仕事のことを言えない」「職業を聞かれたらどうしよう」という恐怖や不安が先立ち、相談に踏み切ることができないまま、状況をより悪化させてしまうケースが多くあります。

風テラスは、風俗業界に身を置く方々が、職業を包み隠さずに気兼ねなく相談できる場所です。この場所は、職業を隠さなくていい、安心・安全な場所です。

この貴重な場をこれからも維持し、より多くの方にとって役立つ場に発展させていけるように、私たちと一緒に頑張りましょう!熱意ある方の応募を心より楽しみにしています。

●徳田玲亜(弁護士)

相談員の徳田です。

風テラスの相談をしていると,講義で学んだことがない,あるいは学んだことが役に立たない場面に何度も出くわします。

弁護士とSWが必死に知恵を絞り,相談者も一緒になって真剣に解決策を探ったことも何度もありました。

回答が出ないままに相談が終了してしまい,無力さに打ちひしがれることも多々ありますが,そんな状況でも相談を経て新しい一歩を踏み出して行く相談者に励まされることも多々あります。

相談員にとって学びの多い現場だと思います。言うまでもなく多くの相談員がいてはじめて成り立つ支援体勢です。一緒に活動できる仲間が増えたら嬉しいです。

●佐藤香奈子(ソーシャルワーカー)

はじめまして、相談員をさせていただいておりますソーシャルワーカーの佐藤と申します。

風テラスのご相談では、弁護士の先生とソーシャルワーカーが協働してお話を伺っております。法制度、ソーシャルワークという位置づけのみならず、その方の今後の人生を、相談されている方とともに一緒に考えております。

風テラスのご相談に見える方々は、生きていくことをあきらめずにやっとの思いで勇気を出してご相談されていると感じています。今後どのように生きていったらよいかという、その方の根幹ともなる部分について、悩んでいらっしゃるその過程の時間を一緒に過ごさせていただいているのかなと感じております。

弁護士の先生と協働してご相談にあたることで、相談をされている方の今後に向かって何をどのように解決するとまた明日から生きていけるか、その場の解決のみを目的としてお話を伺うばかりでなく今後どのようにして生きていったら良いかなども一緒に考えさせていただいております。

弁護士の先生との協働に加え、自分自身の生き方そのものも考えることとなっているとも感じております。このたびのインターンをご経験されることでたくさんの学びを得られるきっかけとなれましたら幸いです。

インターン経験者からのメッセージ

Hさん(20代女性・大学院生)

Kさん(20代女性・大学生)

採用までの流れ                                   

志望者の方は、まず以下の課題文献をお読みください。

『性風俗のいびつな現場』(2016年・ちくま新書)
『「身体を売る彼女たち」の事情 ~自立と依存の性風俗~』(2018年・ちくま新書)
『性風俗シングルマザー 地方都市における女性と子どもの貧困』(2019年・集英社新書)『性風俗サバイバル 夜の世界の緊急事態』(2021年・ちくま新書)
『福祉的アプローチで取り組む弁護士実務 ー依頼者のための債務整理と生活再建―』(2020年・第一法規)

その上で、インターンとして働きたいと考えている理由を「志望動機」として1000字以上でまとめて、履歴書と身分証明書(学生証・免許証・パスポート等)のコピーを添えた上で、風テラス事務局(info@futeras.org)までメールにてご提出ください。

書類選考の後は、発起人の坂爪+弁護士・ソーシャルワーカーの相談員による面接(オンライン)を行い、採否を決定いたします。

インターンのご応募に関してご不明な点がある場合、風テラス事務局(info@futeras.org)まで、お気軽にご連絡ください。